昨今の情勢から、すっかり自分の経営のやり方に自信を失ってしまい、方向性を探っていらっしゃるというお話を、最近よく耳にします。 今月はそんな方のために、私が推薦する経営関係の本の紹介をさせていただきます。
・V字回復の経営(三枝 匡著 日本経済新聞社)
三枝氏はプロのコンサルタント。
彼が実際に手がけた不振事業再建を読み物としている。
ドラマ仕立てなので読みやすく、かつ、様々な経営理論をベースにしているため決して唯の読み物では終わらない。
似て非なる優れた図書として、なぜ会社は変われないのか:柴田昌治:日本経済新聞社 がある。(読破時間2〜3日)
・バランススコアカード経営(松原恭司郎著 日刊工業社)
バランススコアカード理論は、アメリカで92年に生まれ、90年代に欧米の優良企業や公的機関が続々と採用している経営システム。個人的にも超推薦システム。
日本的経営をベースにしている部分も見受けられ、とても共感がもてる。中小零細企業においても実践しやすくかつ理論的な経営システムである。(読破時間1日)
・日本の競争戦略(マイケル・E・ポーター著 ダイヤモンド社)
今一番強い国アメリカの経営学の第一人者であるM・E・ポーター氏が、10年の調査・研究を基に日本企業のための戦略論を展開。
現在の閉塞感を打開する戦略のヒントがあちこちにちりばめられている。いわゆるポーター本の一冊(読破時間3日〜4日)
・リエンジニアリング革命(M・ハマー&J・チャンピー著 日本経済新聞社)
実は10年以上前アメリカでベストセラーになった本。当時日本企業に負け続けたアメリカ企業の競争力を甦らせた一冊。
アメリカという文字を日本と読み替えれば、恐ろしいほど当てはまりかつ役に立つ一冊である。古くささなど微塵も感じない。(読破時間 3日〜4日)
・その他題名のみ
ザ・ゴール(ダイヤモンド社)ドラマ仕立てで製造業におけるTOC理論を展開 (2日)
シックスシグマ(翔泳社) ドラマ仕立てでシックスシグマ理論を展開(1日)
コア・コンピタンス経営(日経ビジネス人文庫)選択と集中という経営用語が有名(4日)
失敗の本質(ダイヤモンド社)経営学とは関係のない大東亜戦争時における日本軍の失敗を組織論の観点から分析。
経営学者が分析している戦局もあり面白い。(4日)
読みやすさに重点を置いて選別しました。方向性を示す光のようなものが見えれば幸いです。
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