インターネットによる登記情報提供
執筆者:司法書士 山本 雅 この資料全部お読みいただいて約40秒です。

昨年から一部の法務局で、インターネットによる登記情報提供が始まりました。従来の登記簿閲覧と同様のことが、ホームページ上で見たり、印刷したりできるようになっています。
 利用するには、インターネットで財団法人民事法務協会のホームページにアクセス、民事法務協会は各法務局の現在データを取得し、利用者に提供します。もちろん、オンライン処理ですので、1件につき数分程度で、最新の登記情報を入手できます。
 今までは、法務局に出かけるか、郵便で請求するしかなかったのですから、大きな進歩だといえます。ただし、利用できるのは、登記簿のコンピューター化が完了した法務局から順次、ということで全ての登記情報について利用できるわけではありません。利用できる法務局の拡大が待たれます。
 一方、不満の残る点も多々あります。
 ・1件980円(インターネットにかかる経費は別)と結構高い。
 ・しかも、1件500円ですむ閲覧(登記事項要約書)にあたるものがない。
 ・日付や法務局の証明文言がない。(公的証明としては使いにくい)
 ・処理が遅い。「ただいま検索中」の文字に結構イライラする。
 ・法務局のコンピューター稼働時間(平日の8時30分から17時)にしか利用できない。
 ・利用者登録をしておかないと利用できない。 等々です。
 短所を書きつらねましたが便利は便利です。利用する可能性のある人は、利用者登録だけでもしておいてはいかがでしょうか。登録方法は、登記情報提供サービス(http://www.touki.or.jp/)をご参照下さい。


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